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2025年9月5日
大阪大学の高橋克志先生らの研究グループは、先天的に歯が足りない「先天性欠如歯(無歯症・少数歯症)」の治療を目指す新しい薬を開発しました。
研究では、歯の発生に「USAG-1」というタンパク質が関わっており、これは歯の成長を抑える働きを持っています。
USAG-1を抑えることで歯の数が増えることをマウス実験で確認しました。
さらに、この仕組みを応用して薬剤を作り、先天性欠如歯のモデル動物で歯の形成が回復することが示されました。
従来の入れ歯やインプラントと違い、自分自身の歯を再生できる薬は「根本的な治療」となる可能性があります。
今後、低年齢児の先天性欠如歯に対して実際の臨床応用が期待されています。
先天的に歯が生えてこない子どもたちにとっては、これまで大人になるまで有効な治療法がなく、食事や成長に影響が出ることもありました。
歯を再生できれば、生活の質は大きく改善されます。
さらに、この薬は将来的に「第3の歯(永久歯の次の新しい歯)」を作り出す可能性もあり、高齢者のむし歯や歯の喪失への治療にも役立つと期待されています。
現在は、安全性の確認を終えて、現在はヒト用に改良した薬の開発が進んでおり、すでに第1相臨床試験の準備段階に入っています。
世界で初めての「歯を再生する薬」として、2030年ごろの実用化を目指して開発が加速しています。
Development of a new antibody drug to treat congenital tooth agenesis K Takahashi, H Kiso, E Mihara, J Takagi, Y Tokita, A Murashima-Suginami.
PMID: 39389160 DOI: 10.1016/j.job.2024.10.002
今回ご紹介した研究は、将来的に歯の再生医療につながる大きな一歩です。
これを受けて当院でも、今後の研究動向を注視しながら、地域の皆さまの「歯の健康寿命」を延ばすための取り組みを進めてまいります。
最新の情報をいち早く取り入れ、地域のお子さんやご家族に安心していただける口腔ケアを続けてまいります。